| 2007.12.25
Tuesday |
無痛インプ
ラント |
お
かしなキャッチを、最近、目にする。
正常なインプラントであれば、痛むはずはない。むし
ろ、少々悪く
なっていても痛まないので、タチが悪いことがある。
この「無痛インプラント」、手術のことを言っていると
思うのだが、
インプラントの手術は元々局所麻酔下にて行うので、痛みが無いのが当然だ。あったら、手
術なんてできない。麻酔の痛みは別として、術中に痛みがあることはほとんどない。ほとんどというのは、あることもあるということだ。理由は下顎のインプラ
ント手術中に痛みが出ることがある。これは、下顎には下顎管という神経(下歯槽神経)の入った管があり、その管にドリルが近づくと、痛みとして感じる。
歯科の局所麻酔には2種類ある。一つは、効かせたい部
位に注射する
浸潤麻酔であり、もう一つは、神経の大元に近いところに注射する伝達麻酔である。大きな
手術を行うときには浸潤麻酔のみならず伝達麻酔も用いるが、通常、インプラント治療には伝達麻酔を用いない。理由は、誤って下顎管を損傷させないためだ。
最近では、歯科用CTの普及により、下顎管の損傷の可能性は極めて少なくなってきている。しかし、レントゲンはあくまでもレントゲンであり、実像を完全に
表しているわけではない。然るに、最終的には、レントゲン(CT)を参考に、術中の視覚感覚が決め手となる。自己を過信してもいけないが、レントゲンを過
信しないことも事故を未然に防ぐポイントである。
浸潤麻酔のみであれば、ドリルが下顎管に近づくと、痛
みが出る。こ
れが、麻酔の奏功不足なのか、下顎管に近づいたのかの判断はCTを参考に行う。よって、下顎管の大元に伝達麻酔をしてしまい、下歯槽神経を麻酔してしまう
ことは、インプラント治療の原則から外れる。
さて、この「無痛インプラント」なるものは、この下顎
管に近づいた
ときにも痛まないように伝達麻酔でもしているのか・・・どうやらそうではなさそうだ。で
は、麻酔の注射をするときに、表面麻酔剤を塗って、麻酔の注射の痛みをなくすことを表しているのか??いやいや、そんなありふれた処置で「無痛インプラン
ト」などと吹聴しないだろう。さてさて・・・「無痛インプラント」とは・・・その正体は、次回のお楽しみと致しましょう(といっても、特別なことではあり
ませんので、あまり期待せずにお待ち下さい ^_^;)。
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