本症例は50才代後半の女性。右上中切歯の変色を気にして来院。全顎的に軽度の歯周炎にも罹患していたため、全顎的な×線診査も合わせて行ったところ、右上中切歯ならびに犬歯の根尖部に根尖病巣を認めた。通法に従い、歯内処置の後、築造。陶材冠(エンプレス)にて歯冠修復を行った。
写真は、上段が術前、中段が支台歯形成と暫間被覆冠である。陶材冠のプレパレーションには応力が集中しづらいような形態を付与するよう細心の注意を払う。また、フィニッシングラインより最低0.5mm根尖側まで印象採得が行われる事が望ましい。0.5mmの印象採得面が、適切なエマージェンスプロファイル(歯肉からの立ち上がり)を再現する際、ラボサイドの重要な指標となる。写真下段は、最終補綴物である陶材冠が入った様子である。歯肉からの立ち上がりに自然感があり色、形態ともに隣在歯にマッチングしている。
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